2021-01-01から1年間の記事一覧

第4回阿波しらさぎ文学賞落選作と雑記

特に使い回す可能性もないが他に出すところもないし、かといって仕舞ったままにしておくには個人的に惜しいという温度感のあったタイトル通りの応募作品について、全文を掲載した後、雑記が載ります。 『遊弋』伊東黒雲(15枚) 雑記 『遊弋』伊東黒雲(15枚…

『サイダーのように言葉が湧き上がる』メモ 書くこと・話すこと・伝えることの場所

なぜチェリーは予定日の一カ月も前から引っ越しの準備を始めるのか。 それはチェリーにとってこの街がうるさいからだ。 何がメディアにそうさせるか 『サイダーのように言葉が湧き上がる』の中では複数のメディアが絡み合っている。メディアはコミュニケーシ…

「舞台少女」はカーテンコールに応えうるか?あるいは奇妙な歌劇

前口上 例えばこのような物語がある。勝者総取りのゼロサムゲームを企画し、弁舌巧みに登場人物たちを参加させるゲームマスターが存在する。主人公もしくはその対となる人物はルールブレイカー、少なくともルールの穴を追い求める者として設定される。 また…

ホー・ツーニェン『ヴォイス・オブ・ヴォイド』の感想

だらだらと長いよ。 内容はタイトルの通りとなります こんばんは。お久しぶりです。 先日、シンガポール出身のアーティスト、ホー・ツーニェンの展示?『ヴォイス・オブ・ヴォイド』を山口情報芸術センター(YCAM)に観に行って、ここにはその感想が書かれてい…

虚踊の事

虚踊は、ある種の人間 普段はのんびりしているがハンドルを握る段になるとからだが強張ってしまう類の が、例えば林檎を剥いている最中に、三角コーナーにおいて発生する現象、とされる(怪異、というには足りない。取り違えられた証拠がここには欠けている…